公益財団法人 えひめ西条つながり基金 代表理事 今井博志 様

インタビュー内容

今井代表:よろしくお願いいたします。

今井代表:見てもらえてありがとうございます。若かりし頃です。笑

今井代表:はい。一番初めに活動というか色々な事をやりだしたのが、23才くらいに入った小松町商工会(現周桑商工会)の青年部からでした。青年部の活動として夜市に出たり、町民運動会でかき氷を売ったりとか、交流関係を中心に活動を行っていました。また愛媛には愛護班があって、僕達が子どもの時には自治会の愛護班で、父親や地域のおじさん達が海水浴に連れて行ってくれたり、川で泳いだりとか色んなイベントを体験させてくれていました。それがとても楽しかったんですよね。ところが、自分の子どもが小学校1年生になった時、行事という行事はあるんですが、子どもたちの体験とかイベントが減っていると感じました。

今井代表:そうですね。では自分がなぜ、子どもの時に経験できたかというと、そういった親や地域のおじさん、おばさんがいれくれたから。自分が経験してきたことを、今の子どもたちが経験できないのは寂しいと思い、周りの人に声を掛けていくと共感してくれる人が集まってきてくれて、キャンプをしたり、夜市をしてあげることができました。

今の子どもたち、いかんいかんが多くなっているじゃないですか。田んぼ入ったらいかん、畑入ったらいかんとか、スマホやテレビゲームが多くなったりしてますよね。僕らの時は、それはもう自由に遊び回ってた。積んでる藁を壊して怒られたりしていたけど(笑)。今の子どもたちにも色んな経験をさせてあげたいと思いますね。

今井代表:そうですね。立上げ前に遡ると、地域の課題を見つけるというテーマの、リモートの会に参加をしていました。そこで財団の専務理事、安形君がコミュニティ財団について説明をしてくれて、西条にもあったらいいねとなって、立ち上がっていったのが今の財団なんです。

財団を設立するのに、目標金額が300万円だったのですが、凄い人がいましてね。

徳永タマコさん(本名:泰子さん)といって、3,000円の寄付をしてくれたら自分の会社で販売している卵を差し上げるといった事をしてくれて、寄付を集めてくれていたりするんです。本当に凄い人だなと。またお茶の山本先生も積極的に寄付集めをしてくれていました。本当に素晴らしい協力をして頂ける皆さまのおかげで、約半年で目標金額が集まり無事設立することができました。

今井代表:そうなんです。実際に色んな方に会って話しをするんですけど、『地域貢献をしたいと思っているがやり方がわからない』という方にも出会いました。やり方や動き方がわからない。けど寄付で協力できるならするよと。嬉しい気持ちと同時に大切に使わせていただきたいと感じました。

寄付って、あまり視える化されていないじゃないですか。世の中に様々な寄付がありますが、実は、自分が使って欲しいところに使われていなかったり、本当に困った人のところに届いたの?と思ってしまったりすることが多いと思うんです。僕たちはそこを視える化していきたいと思っています。

今井代表:そう思います。そして、こういったことに使って欲しいという事も僕たちは形にしていくことができます。輝安鉱の事例では、市之川基金が創設されました。人々の想いをよりストレートに届けることができると思っています。これからもどういう基金を創ればいいかなど、多くの人の声を聞いて形にしていきたいですね。

はい。人それぞれ課題を持っていると思いますが、人それぞれ課題の深刻さって違うと思うんです。それは文章で上がってくるものだけでは分からない。全てその人にとっては深刻と思ってあげないといけない。相手の人の気持ちを全てわかるのは無理だけど、少しわかったら、何でこの人こんなこと発するんだろうか?何でこんな行動を起こすんだろうか?とか、話しを聞きながらだとそういうところが見えてくる。そうやって困っている人がいるんだ。そういうことを助けている人がいるんだとか。この財団を通してものすごくわかってくるんです。

まず知るということが大事。良くするために、何かをしたい、何かをしたいけど何をしていいかわからないというのは、何も知らないからできないのだと。知ろうとして、理解をしようとしたら、これをする必要がある。これが大切だなということが少しずつわかってくる。

こういうことをすれば何か良くなるんじゃないかなと動き出せたりするものです。

発信する。聞き出す。相手に寄り添う。ということを、財団は今やろうとしています。

そして、財団のつながり基金という名前の通り、色々な所と繋がってこの課題ならこの人が最適。こういう時ならこの団体だ。というのを、今どんどん増やしていっています。西条市だけでなく、県外、全国にコミュティ財団があるので、引き出しやつながりもたくさんある。

そういった素晴らしいつながりを活かして、地域を良くしていきたいですね。

また地域にあるイベントや地域活動に対しても、関わり方は人それぞれで良いと思うんです。

お金は無いけど体動かすよ。体動けんけどお金は出すよ。考えないけど体動かすよ。と自分にできることができれば良いと思っています。

街を大切に想って、皆が少しずつでも協力していく。そうすることで色んなことが始まるのかなと思います。

今井代表:こちらこそありがとうございました。